2月2日(日)奈良商工会議所で講演会「災害時の大停電で太陽光発電はどう機能したか?」を開催し、主催者含め65名が参加する会となりました。
基調講演の講師は、認定NPO法人太陽光発電所ネットワーク代表理事の都筑 建さん。
都筑さんが太陽光発電にかかわってきた経緯や、2019年の台風15号19号の被害状況、千葉県を中心に発生した大停電時に、太陽光発電所ネットワークの会員で太陽光発電設備を自宅に設置している方が自立運転機能をうまく活用し、さらにその方が設置していた50kWの太陽光発電の電力を地域に開放し、地域に喜ばれた事例を紹介されました。緊急時でも日射があれば1.5kWの電力の使用が可能とのことですが、災害時における住宅用太陽光発電設備の活用には、日ごろから自立運転機能への切り替えの練習をしておく必要があることを強調されました。また、太陽光発電設備は災害時には感電事故のリスクもあるとの注意喚起、東日本大震災での津波被害や熊本地震の被害を調査した結果の報告から、住宅用太陽光発電設備は災害に強く、屋根を守る作用があること、オフグリッド(系統なし)こそ太陽光発電の真価が問われる、自立運転機能の活用のためにも平常時に施行をし、システム全体の能力を使える状態を目指すこと、目先の金銭的な損得ではなくシステム活用の便益をベースに考えること、太陽光発電はオーナーシップ(私のもの)だが公器としても活用できる、スマートグリッド・マイクログリッドの構築に向かっているなどと述べられました。
後半の報告は、
(社福)協同福祉会のあすならホーム西の京施設長の大國航さんに
「あすならホーム西の京市民共同発電所(蓄電池付き)の活用事例報告」の報告を
Fridays for future Naraの端山優希さんから若者が活動に取り組んでいることが報告され、会場から拍手がおくられました。
最後に質問への回答時間を設けて終了。
講演内容はわかりやすく、特に太陽光発電を設置している方には参考になる内容でした。参加された方からは、
♡今後増してくると思われる災害時の対応として大いに参考となる点があった。あすならホームの取り組みについて、良い取り組みの為、今後もっと広まるとよいと思う。
♡昨年の台風、長期の停電時、PVはどう使われたのかがとても気になっていました。様々な問題点がある事、これからの取り組みの方向性が見えてきたように思いました。「設置しっぱなし」はよくないですネ。
♡最近の台風や地震事例も踏まえた実情を教えて頂き大変参考になった。自立運転の試行も実行したい!メガソーラーの災害での実態も丁寧に回答いただき大変良かった。
♡都筑さんの話は少し難しかったが、PVについてプラスとマイナスを平等に話されて信頼出来ました。これからもいろいろ勉強したいです。
♡PVの活用について教えていただいてよかった。地域で協力して安心を作っていく活動は希望を感じる。用語からしてわからないのが多く、帰ってから説明書を読まなければ。
などの感想をいただきました。